インフルエンサーへの連絡で追跡する5つの指標と計算式
返信率と承諾率で連絡の成果を確認し、開封率、不達率、迷惑メール率を問題の診断に役立てる。開封率は自動処理による水増しに注意が必要だ。

インフルエンサーマーケティングの支援ツールを提供するHypeAuditorのマーケティング責任者、アンナ・コモク氏が、クリエイターへのメール連絡で追跡する5つの指標を紹介した。各指標の計算方法や目安に加え、数値が低下した際の確認点を整理している。
返信率と承諾率で成果を測る
コモク氏が最も重視するのは、返信数を送信メール数で割り、100を掛けた返信率だ。メールの内容が会話を始めるのに十分な関連性や明確さを持つかを示す。辞退や質問、自動返信も返信数に含める。
同氏の施策では、一斉送信の返信率は6〜15%、個別に内容を調整したメールは20〜30%が目安となる。大規模な影響力を持つインフルエンサーには、1%の返信でも成功にあたるという。
承諾率は、協業への同意を得たメール数を送信メール数で割り、100を掛けて求める。メール上で同意した時点を承諾と数え、その後の報酬や納期、契約の交渉は別段階とする。共通の目安はなく、自社の施策間で比較する。返信が多い一方で承諾が少なければ、報酬や投稿内容、クリエイターとの適合性を見直す。
開封率は診断の手がかりにとどめる
開封率は開封されたメール数を送信メール数で割り、100を掛けた数値だ。コモク氏は20%を通常の目安とし、10%なら到達状況や件名に問題があるとみる。自身の施策では50〜60%を目標にしている。
ただし、セキュリティー対策やプライバシー保護機能がメールを自動で開くため、開封率は水増しされる場合がある。そのため成果を測る主要指標ではなく、問題を探す手がかりとして扱う。
不達率と迷惑メール率で送信状況を確認
不達率は、届かなかったメール数を送信メール数で割り、100を掛けて算出する。目安は約2%で、5%を超えると後続のメールが迷惑メールに振り分けられるリスクが高まる。1,000件を超える送信では事前にアドレスを検証し、100〜200件ずつに分ける。最初の送信分で10%以上が不達なら、残りの送信を止めてリストを整理する。
迷惑メール率は、受信者が迷惑メールと報告した数を送信メール数で割り、100を掛けた割合で、理想は0%だ。Googleは送信者向けに、Google Postmaster Tools上の数値を0.1%未満に保ち、0.3%に達しないよう求めている。上昇した場合は送信を止め、リストや文面、急な送信量の増加を確認する。
Google Postmaster Toolsは、メールの送信元ドメインに対する利用者からの迷惑メール報告率や評価を確認できるツールだ。迷惑メールフォルダーに入った個々のメールは直接確認できないため、コモク氏はこの数値を代わりの目安に使っている。
指標を組み合わせ、送信後7日まで追跡
開封率が高く返信率が低い場合は、報酬などの提案内容を見直す。開封率が低く、不達率と迷惑メール率が低い場合は件名を修正する。不達率も高ければ、アドレスの整理と検証を優先する。
確認のタイミングは送信の数時間後、翌日、3日後、7日後の4回だ。まず不達率を確認し、翌日は開封率と初期の返信を見る。3日後に返信率と承諾率を確認し、通常は数値が安定する7日後に過去の施策と比較する。
HypeAuditorの一斉送信レポートでは、送信、到達、開封、返信、不達を件数と送信数に対する割合で確認できる。承諾率は返信内容を確認して数え、迷惑メール率にはGoogle Postmaster Toolsを使う。
What this means
クリエイターへのメール連絡では、返信率と承諾率が会話や協業につながったかを示し、開封率、不達率、迷惑メール率は問題の所在を探る手がかりとなる。返信には辞退や自動返信も含まれるため、承諾率と併せて確認する。開封率は自動処理によって高く出る場合がある。各指標は送信後数時間、翌日、3日後、7日後に確認し、通常は数値が安定する7日後に過去の施策と比較する。